企業分析2026年10月10日

ホンダ(本田技研工業)の強みとは:二輪(バイク)と、四輪・金融サービスの会社。2026年3月期は北米などのEV計画見直しでEV関連損失1兆4,536億円を計上し、営業損失4,143億円。一方、二輪は営業利益7,319億円(+10.3%)の稼ぎ頭

本田技研工業を、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で分析しました。売上収益21兆7,966億円(+0.5%)、営業損失4,143億円(前年度は1兆2,135億円の利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失4,239億円。米国でのEV補助金の見直しなどでEV市場の拡大が鈍り、北米で生産予定だったEVモデルの開発中止など四輪電動化戦略を見直したことで、EV関連の損失(減損・除却など)を四輪事業に計上し、四輪事業は営業損失1兆4,111億円。関税の影響も受けました。一方、二輪事業は営業利益7,319億円(+10.3%)、金融サービス事業は2,755億円。親会社所有者帰属持分比率35.3%。2027年3月期は営業利益5,000億円・年70円の見通し(1ドル=145円)。トヨタとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男ホンダが赤字!? 車もバイクも売れてるイメージなのに、何があったの?

メル美電気自動車の計画を見直したってニュースを見たよ。それが関係あるのかな

企業分析の連載、34社目は本田技研工業(ホンダ)です。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。比較には、この連載のトヨタ自動車の強みとはで確認したトヨタの2026年3月期の数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、ホンダ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

二輪車(バイク)と四輪車(自動車)、その販売を支える金融サービス、パワープロダクツ(発電機など)の会社

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期
売上収益 21兆7,966億円 21兆6,888億円(+0.5%)
営業利益 −4,143億円(損失) 1兆2,135億円
親会社の所有者に帰属する当期利益 −4,239億円(損失) 8,358億円
親会社所有者帰属持分比率 35.3% 40.1%
営業キャッシュ・フロー 1兆1,353億円 2,922億円
配当 年70円 68円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 中身 売上収益 営業利益 前期
二輪 二輪車、ATV、Side-by-Sideなど 4兆188億円 7,319億円 6,634億円
四輪 四輪車 14兆1,669億円 −1兆4,111億円 2,439億円
金融サービス ホンダ製品の販売金融 3兆5,327億円 2,755億円 3,156億円
パワープロダクツ及びその他 発電機など 4,204億円 −107億円 −94億円

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① 二輪事業

② 金融サービス

③ 現金を生む力

4. 弱み・リスク

① EV戦略の見直しと大きな損失

② 関税

③ 為替

5. ライバルとの比較

トヨタ自動車と比べます(どちらも2026年3月期)。

ホンダ トヨタ
売上(売上収益・営業収益) 21兆7,966億円 50兆6,849億円
営業利益 −4,143億円(損失) 3兆7,662億円(−21.5%)
主な柱 二輪・四輪・金融 自動車・金融

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

ホンダの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
二輪の営業利益 7,319億円 決算短信(セグメント情報)
四輪の営業損益 −1兆4,111億円 決算短信(セグメント情報)
EV関連損失 1兆4,536億円(2027年3月期は約5,000億円の見込み) 決算短信(業績見通しの増減要因)
会社の業績見通し 2027年3月期 営業利益5,000億円、当期利益2,600億円 決算短信のサマリー
配当 年70円、2027年3月期予想70円(配当性向104.8%) 決算短信

メル美赤字の原因は、EVの計画をやめたことによる一度きりの大きな損失が中心。バイクはしっかり稼いでいるんだね

タイヤの会社はブリヂストンの強みとはへ。

ほかの自動車・二輪の会社はスズキの強みとは、マツダの強みとは、ヤマハ発動機の強みとはへ。

経営再建中の自動車メーカーは日産自動車の現状と課題も参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 本田技研工業. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日). https://global.honda/jp/investors/library/filings/auto_20260513531560/pdfFile.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. トヨタ自動車. 有価証券報告書(2026年3月期、2026年6月10日提出). https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/library/securities-report/archives/archives_2026_03.pdf (閲覧日:2026年10月5日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。