
プレ男高校のころ、まわりは「コンドームか、外に出せば大丈夫」って言ってたな……。10代の避妊って、何がいちばんいいんだろう。

メル美妊娠するのは女の子の体なのに、避妊を男の子まかせにしてる人も多そうだね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、10代の避妊の話です。日本産婦人科医会の研修ノート「思春期のケア」の「避妊のコツ」(医師向け)をもとにまとめました。
10代はどんな避妊をしている?
研修ノートによると、
- 日本性教育協会の2017年の全国調査では、避妊をしている高校生・大学生が選んだ方法は、男女とも1位がコンドーム(9割以上)、次が腟外射精(外出し)でした
- 妊娠するのは女性だけなのに、避妊を男性にまかせる傾向は、既婚女性の調査(2016年)と変わらないとしています
- 20歳未満で中絶手術を受けた女性に、妊娠したときの避妊をたずねた調査(2002年)では、腟外射精が24.4%、コンドームが19.0%でした
外出しは避妊法とはいえません。くわしくは「外に出せば大丈夫」は避妊じゃないを見てください。

プレ男中絶した10代の人の4人に1人近くが「外出し」だったんだ……。コンドームでも失敗することがあるんだね。
完璧な避妊法はない
研修ノートでは、理想の避妊法の条件として、①確実に避妊できる、②使い方が簡単で長く使える、③お金がかからない、④副作用がない、⑤セックスのムードや感覚をそこなわない、⑥男性の協力がなくても女性が主体的に使える、をあげています。でも、これをすべて満たす避妊法はありません。
たとえばコンドームは、使い方が簡単で安いけれど、ゴムにアレルギーのある人もいて、避妊の効果はピルより低いとされています(コンドーム)。
思春期にすすめられる避妊法
研修ノートによると、
- 低用量ピル(OC)は、避妊法としての安全性と有効性が認められていて、思春期にもっともすすめられる避妊法といえるとしています
- ピルには、生理痛、貧血、にきび、多毛の改善、生理の量が減るなど、避妊以外の利点もあり、骨盤の感染症や卵巣がん・子宮体がんなどの予防効果も報告されています
- 受験生などが、生理の周期を調節する目的でピルを始めることもめずらしくないとしています
ピルについては低用量ピル、ピルとがんについてはピルとがんの関係を見てください。
「二重の守り」:ピル+コンドーム
研修ノートでは、若い人への性の健康教育の基本として、
- 避妊と性感染症予防には必ずコンドームを使うように教え、もしコンドームが破れたり外れたりしたときのために、緊急避妊があることを知らせておく
- デュアルプロテクション(二重の守り):「ピルのように女性が主体的に使える避妊法を最優先し、性感染症の予防にはコンドームを」と強調する
などをあげています。

ピルは妊娠を防げますが、性感染症は防げません。コンドームは性感染症を防ぎますが、避妊の効果はピルより低くなります。両方を組み合わせる「二重の守り」で、自分とパートナーを守りましょう。
避妊に失敗したら:緊急避妊薬
研修ノートによると、
- 緊急避妊薬は、避妊しなかった、避妊に失敗した、性暴力の被害にあったなどのときに、望まない妊娠をさける最後の手段です
- 日本で承認されているのはレボノルゲストレルで、性交のあと72時間以内に、できるだけ早く1錠飲みます。妊娠する危険性を90%ほど減らせるとされています
2026年2月からは、緊急避妊薬が薬局でも買えるようになっています。くわしくはアフターピル(緊急避妊薬)とは?を見てください。
(更新)厚生労働省の資料「緊急避妊薬のスイッチOTC化について(審査等)」(2025年8月)では、薬局で買う緊急避妊薬(レボノルゲストレル)は、医療用と同じく使用年齢に制限を付けず、予期せぬ妊娠を望まない若者を支援する観点から親の同意は不要とされています。薬剤師の前で飲むことが求められ、購入者全員に年齢確認が行われます。16歳未満の人や短い期間にくり返し買う人には、産婦人科や小児科の受診をすすめ、性暴力などが疑われるときは支援機関とつなぐ対策がとられます。ピルの処方での保護者の同意や費用の扱いは、この資料には書かれていません。薬局で買えるようになったことはアフターピルを見てください
(更新)緊急避妊薬(レボノルゲストレル)を薬局で買うときについて、厚生労働省の資料「緊急避妊薬のスイッチOTC化について(審査等)」(2025年8月)では、医療用と同じく使用年齢に制限は付けない、予期せぬ妊娠を望まない若者を支援する観点から親の同意は不要とされています。買う人全員に年齢の確認があり、16歳未満(性交同意年齢未満)の人や、性犯罪の被害などが疑われる場合は、薬剤師がワンストップ支援センター・児童相談所・産婦人科医などと連携して支援につなげるしくみが整えられます。研修を受けた薬剤師のいる薬局で、薬剤師の前で飲みます。10代がピルを処方してもらうときの保護者の同意や費用の扱いは確認していません。くわしくはアフターピル(緊急避妊薬)とは?を見てください。
10代で妊娠したかもしれないときは、10代で「妊娠したかも」と思ったら、はじめて婦人科に行くときは10代・はじめての婦人科を見てください。
薬局での緊急避妊薬の試験販売で、どんな人が買っていたかは、薬局で緊急避妊薬を買った人は?(試験販売)を見てください。
まとめ
- 10代の避妊はコンドームが9割以上、次が外出し(2017年の調査)
- 外出しは避妊ではない。中絶した10代の約4人に1人は外出しだった
- 思春期にもっともすすめられるのは低用量ピル(研修ノート)
- ピルで避妊+コンドームで性感染症予防の「二重の守り」
- 失敗したら72時間以内に緊急避妊薬
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No106 思春期のケア「避妊のコツ」「(1)避妊法選択にあたって」「(2)思春期に推奨される避妊法」「(3)緊急避妊法」「(5)若者の性にどう迫るかを結語に」. https://www.jaog.or.jp/notes/note13259/ (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省 医薬局 医薬品審査管理課. 緊急避妊薬のスイッチOTC化について(審査等)(2025年8月). https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001552335.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。