白色申告と青色申告:事業や不動産の所得がある人は、届け出れば「青色」に。複式簿記+e-Taxで最大65万円の特別控除、家族への給与や赤字の3年繰越も。2027年分からは最大75万円、紙の申告は10万円に
国税庁のタックスアンサーによると、事業所得・不動産所得・山林所得がある人は、「青色申告承認申請書」を出せば青色申告ができます。複式簿記で記帳してe-Taxで申告すれば最高65万円、書面なら55万円、簡易な記帳なら10万円の青色申告特別控除。家族への給与(青色事業専従者給与)、赤字の3年間の繰越しなどの特典もあります。白色申告にも記帳と帳簿保存の義務があります。財務省の令和8年度税制改正の大綱では、2027年分から、e-Taxの要件を加えて55万円を65万円に、優良な電子帳簿なら75万円に引き上げます。

プレ男副業が軌道に乗ってきたら、「青色申告にしなよ」って言われたんだ。白色となにがちがうの?

メル美帳簿をしっかりつける人は、税金が安くなるしくみなんだって。
今回は、白色申告と青色申告です。国税庁のタックスアンサー(No.2070 青色申告制度、No.2072 青色申告特別控除、No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度。令和8年4月1日現在の法令等)と、財務省の「令和8年度税制改正の大綱」で確認した内容をまとめました。
青色申告ができる人
- 青色申告ができるのは、不動産所得、事業所得、山林所得のある人です
- 青色申告をしたい年の3月15日までに、「青色申告承認申請書」を税務署に出します。その年の1月16日以後に開業した場合は、開業から2か月以内です
- 申請を出さなければ、ふつうは白色申告になります
青色申告のおもな特典
| 特典 | 内容 |
|---|---|
| 青色申告特別控除 | 所得から65万円・55万円・10万円のいずれかを引ける(下の表) |
| 青色事業専従者給与 | 生計を一にする15歳以上の家族で、事業に専ら従事している人への給与を、届け出た範囲で経費にできる |
| 純損失の繰越し | 赤字(純損失)を翌年以後3年間くり越して、将来の所得から引ける |
| 純損失の繰戻し | 前年も青色申告なら、赤字を前年の所得に繰り戻して、前年の所得税の還付を受けられる |
| 貸倒引当金 | 売掛金などの貸倒れの見込み額を、年末の貸金の5.5%以下まで経費にできる |
- 青色事業専従者として給与を受ける家族は、配偶者控除や扶養控除の対象にはなれません
青色申告特別控除(2026年分まで)
| 控除額 | おもな要件 |
|---|---|
| 65万円 | 下の55万円の要件 + e-Taxで申告、または優良な電子帳簿で保存 |
| 55万円 | 事業所得か不動産所得(事業的規模)があり、複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に申告 |
| 10万円 | 上の要件にあてはまらない青色申告者(簡易な記帳など) |
- 55万円・65万円の控除は、確定申告の期限(翌年3月15日)までに申告しないと受けられません

プレ男65万円も所得から引けるなら、けっこう大きいね!
2027年分から、控除が変わる
財務省の「令和8年度税制改正の大綱」(2025年12月26日閣議決定)では、2027年(令和9年)分以後の所得税について、次のように見直すとしています。
| 2026年分まで | 2027年分から | |
|---|---|---|
| 複式簿記 + e-Tax | 65万円 | 65万円(e-Taxでの提出が要件に) |
| 複式簿記 + e-Tax + 優良な電子帳簿など | 65万円 | 75万円 |
| 複式簿記 + 書面(紙)で申告 | 55万円 | 55万円の控除は「e-Tax」が要件になるため、受けられなくなる(10万円の控除の対象) |
| 簡易な記帳で、前々年の事業(または不動産)の収入が1,000万円超 | 10万円 | 10万円の控除の対象外 |

メル美これからは、電子で申告する人ほど得になるんだね。
白色申告にも、記帳と保存の義務がある
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白色申告でも、不動産所得・事業所得・山林所得のある人は、帳簿をつける義務があります。売上や経費を、日々の合計でまとめて書くなど簡易な方法でもかまいません
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帳簿は7年、請求書や領収書などは5年保存します
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確定申告書には、収支内訳書などを添付します
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2023年(令和5年)分の確定申告に対する修正申告などから、税務調査で売上げに関する帳簿を保存していなかったことなどがわかった場合、加算税が重くなる措置があります
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副業の確定申告の基本は、副業と確定申告にまとめています
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個人事業主の退職金の積み立ては、小規模企業共済等掛金控除もどうぞ
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報酬から引かれる源泉徴収は、フリーランスの報酬の源泉徴収もどうぞ
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経費になるもの・ならないものは、必要経費と家事関連費もどうぞ
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青色申告者の少額減価償却資産の特例は、減価償却もどうぞ
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家族に払う給与のくわしい要件は、家族に払う給料の税金もどうぞ
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事業を始めたときの届出は、開業届もどうぞ
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メールやネットで受け取った領収書の保存は、電子取引データの保存もどうぞ
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不動産の貸付けが事業かどうかは、大家さんの「5棟10室」もどうぞ
まとめ
- 事業・不動産・山林所得がある人は、届け出れば青色申告ができる
- 青色申告特別控除は65万円(e-Tax)・55万円・10万円、家族への給与、赤字の3年繰越などの特典
- 2027年分から、e-Taxが前提に。優良な電子帳簿なら75万円、紙の申告は不利に
- 白色申告にも記帳と帳簿保存の義務がある
参考文献
- 国税庁. No.2070 青色申告制度(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2070.htm (閲覧日:2026年10月3日)
- 国税庁. No.2072 青色申告特別控除(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2072.htm (閲覧日:2026年10月3日)
- 国税庁. No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2080.htm (閲覧日:2026年10月3日)
- 財務省. 令和8年度税制改正の大綱(2025年12月26日閣議決定). https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/20251226taikou.pdf (閲覧日:2026年10月3日)
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